日本におけるギャンブルと観光

政府は日本の観光強化のために統合型リゾート(IR)を後押ししています。 

「私たちは日本の自然、文化、歴史、伝統を活かし比類なきスケールとクオリティを誇り、高い国際競争力で観光客を呼び込めるようなIRを実現するため、それらを最大限に活用していきたいと考えています」当時の内閣におけるIRの責任者を務めていた石井啓一元国土交通大臣はそう述べています。 

しかし反対派からは、海外からのカジノ観光客増加効果に疑問の声が上がっています。2017年に日本政策投資銀行と日本交通公社が実施した調査によると、海外による日本のカジノに対する関心はあまり高くないことが明らかになっています。 

この調査は韓国、中国、米国、英国、フランスをはじめとする12カ国の国民を対象に行われ、日本に旅行する際のIRへの関心についての質問が行われました。そこで明らかになったのは、カジノに興味があるのは全体のわずか7%であったのに対し、ショッピング46%旅館、ホテル43%、テーマパーク40%という結果でした。 

多くの地域および民間企業による調査では、IR利用客は海外からの観光客よりも日本人が圧倒的に多くなるとの予測が出ています。 

大阪府は、仮に2024年に人工島である夢洲にIR施設が誕生した場合、1,300万人の利用者のうち72%938万人が日本国内からの利用者になるとの試算を発表しています。